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2008年8月 7日 (木)

ダイクストラのニューズレター

構造化プログラミングの提唱者として知られるオランダ生まれの情報工学者 E.W.Dijkstra (1930-2002)の多くは未公刊の原稿を集めた保存庫がテキサス大学のサイトにあって,昔のタイプライターで打ったオランダ語や英語の手紙やメモや論文が公開されています.

彼の公刊論文もこういうメモや手紙から発展していったのだそうだけど,ダイクストラ先生はその一つ一つにEWD215といった通し番号を振り,研究仲間に郵便で送っていた.もちろん電子メールなどない時代の話.それをもらった友人がまたコピーを作ってさらに回覧したので,何千部も出まわっていた文書もあるのだというのだけれど,ほとんどはいわゆる学術雑誌に発表されていない彼の文章をこうやってPDFにして一般公開してくれているのはありがたい.

いまそのPDF化されたタイプ原稿を見てみると,いくつかの文書のオランダ語のフォントは昔アムステルダムの研究所でさんざん見ていたフォントと同じで懐かしい.残念ながら僕はダイクストラ先生のニューズレターをもらったことがないのだけれど,おそらく彼の例に倣ったのであろう,やはりオランダから合衆国に移住したコンピュータ科学者のメーリングリストには入っています.

もっとも手紙の形で研究成果を発表したのはベルヌーイもそうならデカルトもそうだ.手紙をまた何部も筆写してはあちこちに送った友人達もそのころはいた.学術雑誌と一般雑誌は雑誌という形は似ているようで起源が全く違うのではないかと思うことがあります.おそらく一般雑誌の起源は新聞で,研究者が研究の成果やその他もろもろのことを書いて自発的に回覧していた手紙が学術雑誌の起源ではないでしょうか.

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» 原爆記念日と雲とダイクストラ [jasjeの絵日記]
原爆記念日の朝,かなりダイナミックな雲が.構造化プログラミングの提唱者として知られるE.W.Dijkstra(1930-2002)が亡くなったのが8月6日だったと偶然知り,そこから芋蔓式にダイクストラ文書の保存庫に導かれてしまいました.(続き)... [続きを読む]

受信: 2008年8月 7日 (木) 18時21分

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