« EU憲法に"Nee" | トップページ | Internet Gemeentegids »

2005年6月 6日 (月)

オランダ語の発音とカタカナ表記

オランダ語の発音やカタカナ表記について聞かれることがよくあります.ほんとうはカタカナ表記は不可能だと思いつつ頭をひねるのですが,友清理士さんのオランダ史資料館にある「オランダ語の発音と人名・地名のカタカナ表記」のページは,ご本人が「オランダ人の発音に接した所感」とされているとおり,実際の視聴体験に即したもので,かなり(90%以上)信頼できる指針を与えてくれます.

以下はこのページに関して異論を述べたい点(ごくわずかしかありません)のみ:

>>Michael マイケル★英語と同じような発音

普通はミハエルと言わないでしょうか.英語と同じような発音なら,このあと出てくる外国音の写し.またオランダ人は英語で話していると自分の名前を英語風に訳して(?)発音することもある.本当はミハエルなのにマイクルと呼んでみたり.ちなみに,もっとオランダ語的になってMichiel ミヒールという名前もある.

>>bouwen バウエン(「頼る」などの意)

「築く」のほうが普通.信頼を築くというようなところから「頼る」という訳が出てくる場面もあるのかもしれない.

>>eeuwig エーウワハ(「永遠の」)

エーウィヒくらいじゃないかな.

>>次は外国音なのだろうか?
>>
>>Richard リシャルト
>>Michel ミシェル

ほかにも Charles シャルレスとか John ションとか, Monique モニークとか,外国風の名前をおしゃれと感じるオランダ人はいる様子.

>>Zwammerdam ズワンメルダム

わたしはアムステルダムのEerste Constantijn Huygensstraatにあった(どうも取り壊されたらしい)Jan Swammerdam Instituutで何年か働いていたのですが(SwammerdamはZwammerdamとも綴られることがあるらしい) ,スワ(ン)マーダムくらいだったと思います.

>>Adriaanszoon アドリアーンスゾーン
>>Maartenszoon マールテンスゾーン
>>Claeszoon クラースゾーン
>>-(s)zoon は…の息子という意味の父称.上記の人物の父親はそれぞれ Adriaan, Maartens, Claes となる.

文書に残すときは "Adriaansz"  "Adriaansz."のように略記するのが普通.

|

« EU憲法に"Nee" | トップページ | Internet Gemeentegids »

コメント

Jacob Izaaksz van Ruisdael の読み方:

17世紀のオランダの風景画「ロイスダール」を最近は「ライスダール」とする文献もみかけます.どちらが正しいのでしょうか?

どちらも正しいともどちらも間違っていると言えそうです.

Jacob Izaaksz van Ruisdael

の姓のカナ表記は「ロイスダール」がほとんど日本語化していると言えます.最近は「ライスダール」ともよく書かれています.たぶん原語の発音をより忠実に写したと言いたいのだと思いますが,それなら「ファンラィスダール(ファン・ラィスダール)」とでも書けばもっと正確です.

どのみちカナ表記は正確ではないとしても,原音の聞こえ方への近さという点では「ロイスダー」:「ライスダール」は3:7くらいで「ライスダール」のほうが優勢かもしれません.

ただ,「ライスダール」とあからさまにかいてしまうと,「カレーライス」の発音を思い浮かべてしまって,私はあまり好きではありません.日本で出ているオランダ語の入門書には二重母音 "ui"の発音を「オイ」としているものもあります.そうすると "huis"は「ホイス」, "huid" は「ホイド」になってしまって,ドイツ人がオランダ語をしゃべってるみたいなんですが,日本には"Zuiderzee" を「ゾイデル海」とするなど,昔から「オイ」を好む伝統があるようなのです.

読んだ人が人名辞典でこの画家の名前を引けなくても困るので「ロイスダール(ファン・ラィスダール)」とか,いっそ「ロイスダール(van Ruisdael)」とかしておくのがよいかもしれません.

投稿: jasje | 2005年6月 6日 (月) 17時44分

van der Knaap の読み方:

膝を表すオランダ語 knie は[クニー]
       英語 knee は[ニー]
したがってオランダ語の姓 van der Knaap [ファンデルクナープ]が
英語では[ヴァンダーナープ]になってしまうのもやむを得ないかと.

ちなみにknaap [クナープ]はjongen(少年)とほぼ同義.
    knap [クナップ] は形容詞で,人について,頭がいいという意味と
            容貌が美しいという2つの意味がある.
knal [クナル] どーんという衝撃音
knecht [クネヒト] 従者
knipoog [クニップオーフ] ウィンク
knop [クノップ] 押しボタン
knoop [クノープ] 衣類のボタン,結び目
knul [クヌル] これもまた少年

投稿: jasje | 2005年6月 6日 (月) 17時38分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/112427/4440286

この記事へのトラックバック一覧です: オランダ語の発音とカタカナ表記:

» 小説「坊ちゃん」でも紹介 松山・道後温泉で大量のギヤマン発見 - MSN産経ニュース [NedLog オランダ速報]
 ■ギヤマン 本来は江戸時代にオランダから長崎へ輸入されたガラス製品を指す。オラ [続きを読む]

受信: 2007年11月21日 (水) 10時37分

« EU憲法に"Nee" | トップページ | Internet Gemeentegids »